ケンゲバスケットは、ザンビアの西部州に古くから伝わる伝統的なバスケットです。西部州の中心地、モング(Mongu)の水辺至る所に生えている灌木の丈夫な根や草を編んで作られています。慣習的に、婚礼の贈り物として母から娘へと代々受け継がれていき、100年以上のあいだ穀物の吹き上げや保管、また壁飾りとして愛用されます。抽象的なその模様には、「美しさ」、「結婚」、「家族」といったメッセージが込められています。長い年月の中で、編み目の隙間に入り込んだ穀物のかけらや味わいを増していく草木染の深い色味。古いものの美しさを感じるかごです。